『第72号:矛盾は当然』


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   鉄の厨房:矛盾は当然

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 ●世の中のこと

  矛盾すること、はらんでいるもの、多いもの。
  一つの機能を満足するにも、多くの矛盾、あるものも。

  そうした、矛盾、一つ一つ、解決する。
  そうして目的、達成すること、技術そのもの。


 ●矛盾する多くのこと

  折り合い付けるバランス感覚、そうしたことも、技術の一つ。

  矛盾するから、不可能だとあきらめたら、そこで止まる。
  止まれば、いつか必ず、追い越されるのが、この世界。


 ●人間の考える力は無限大

  不可能と言われたことも、いつか実現しているもの。

  矛盾の解決、他の技術が起点になることも。
  そうして、新たな専門が生まれることも。


 ●技術の進歩

  行ったり来たりをくり返し、そうして徐々の進歩する。
  大きく変った部分も、また見直されることもあるもの。

  進歩の歴史、無駄なものは一つもない。
  矛盾点、折り合い付ける部分も、その時々で変るもの。


 ●この世の中

  矛盾するのはあたり前。

  矛盾があるから、課題がある。
  矛盾があるから、進歩がある。

  人間の知恵、それを、解決するためもの。


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 編┃集┃後┃記┃
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  以前サラリーマンだった頃、製鉄設備の開発が仕事でした。

  品質担当の部所から、ある設備の部品について"いくらなんでも、
  これは不可能だろう"と思われる要求が出たことが、ありました。

  当時、その部品を作っているメーカーは3社。
  その3社に、この不可能と思える要求を、投げかけました。

  1社は"それは、まったく矛盾する要求で、不可能です"との回答。
  1社は"大変難しい内容だが、チャレンジしたい"との回答でした。
  もう1社は、はっきりしない回答だったと思います。

  そして、"チャレンジしたい"と回答したメーカーと予算を取り、
  共同で研究開発を行いました。

  1年の開発期間を経た後、ほぼ機能を満足する品物が完成しました。
  このとき"技術の世界に、不可能はない"と思ったものでした。


  では、また次回、お会いしましょう。


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