『第57号:計算の中に答えはない』


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   鉄の厨房:計算の中に答えはない

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 ●技術とは

  物理、化学を、人の暮しに便利なように応用する。
  その現象、応用するには、実際の数値が必要なもの。

  解析技術を駆使して、最適解を求める場合。
  計算モデルを構築し、計算結果を判断する。


 ●高度な解析

  出てくる答え、現象をそのまま見てるよう。
  実際の現象、モデルの中にあるような錯覚。

  計算モデル、あくまで仮定のもとに作られる。
  本当のような、ウソもある。


 ●事実かどうか

  判断するのは、人の仕事。

  モデル特有の、クセもある。
  そうした現象、起きるのか。

  考えないと、解析結果に振り回される。


 ●実験確認

  本来それが、一番正しい。
  実際の現象、ウソがない。

  どう解釈するかで、新たな考え浮かぶもの。
  新たなモデルを構築する、タネにもなる。

  実験結果、素直な心で見ること、必要。
  そうしたことが、新たな進歩。


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 編┃集┃後┃記┃
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  以前勤めていた会社では、製鉄設備を担当していました。
  鉄を加熱したり、化学処理をして、製品にしていくための設備です。

  温度や雰囲気を、正確にコントロールするために、装置としてどう
  いう構造や形状がベストなものか。
  理論計算モデルを作り、計算機シミュレーションを行ったものでした。

  シミュレーションを行い、最適な装置、形状を考えるわけです。
  しかし、計算モデルによる結果は、あくまで理想状態のもの。

  一番正しいのは、実験です。もちろん、実験には誤差がつきもの。
  しかし、それらを含めて、実際の現象は決してウソはつきません。

  その実験結果を見て、きちんと判断することが、本当の現象理解に
  つながったものでした。


  では、また次回、お会いしましょう。


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