『第50号:まねるのなら徹底的』


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   鉄の厨房:まねるのなら徹底的

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 ●科学技術の発達は

  前の人の技術に、新たな考えを加えることで、発達する。

  前の人の技術を取り入れる。
  それは、模倣することからはじまるもの。

  どんな技術でも、そのはじまり、最初は模倣。
  学校教育も、何を模倣するかを、教えていると言えるもの。


 ●機械の構造

  機能に必要なもの、大雑把にはわかるもの。

  模倣してると、意味のわからない部品、形状、でてくるもの。

  わからないもの、ムダなものに見えるもの。
  無くてもいいものでは、ないかと思えるもの。


 ●ものの形状、ついてる部品

  機械の部品、どんなに小さくても、必ず何かの意味があるもの。
  機能として必要だから、ついてるもの。

  形状、部品には必ず何か意味がある。
  その意味を考えることが、その技術に追いつくこと。


 ●意味のわからないもの

  その部品の意味を考えることが、模倣のはじまり。
  細部の形状まで、意味をとことん考えること、必要なこと。

  徹底的な模倣があって、はじめて、その技術に追いつくもの。
  追いつかないところに、新たな発達、ありえない。


 ●徹底的に模倣して

  前の技術、自分のものにしてから、オリジナルを入れて行く。
  自分のものになった技術は、ポイントもよくわかる。

  周辺に新たなものが開発されたら、利用方法、浮かぶもの。
  そうした多くの積み重ね、次の技術が生まれるもの。


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 編┃集┃後┃記┃
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  何の世界でも人のやること、最初は模倣からはじまるものです。

  学校における教育も、すでに答えの分かっていること、ものの
  やり方を、模倣させているものだとも、考えられます。

  同じ会社の中でも、一人の技術者が実務にかかわる年数は、比
  較的限られたものです。

  次の人は、前任者の技術を完全に自分のものにして、そこに自
  分の考えを付加することで技術が発達するものです。

  そのためには、一度は完全な模倣が必要だと思います。

  そうしたところが、技術の伝承、たとえ大きな企業でも、実態
  は徒弟制度に近いところがあると、思うものです。


  では、また次回、お会いしましょう。


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