『第34号:競争と技術』


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   鉄の厨房:競争と技術

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 ●技術は

  もっと便利に、もっと合理的にをくり返して発達する。
  そして同じことを、競争で考えているもの。

  お金になる事には、かならず競争が起きる。
  そして、便利さ、快適さが加速的に発達するもの。


 ●競争のなかで、出てくるアイデア

  そのほとんどは、ほんの小さな差。
  言われて見れば、あたりまえと思われるもの。

  それを実際、モノにできるかどうか、それが問題。


 ●人間の考えること

  それほど大きな違いはないもの。
  だれかが考えて、実用化する技術。

  他でも考えていること、多いもの。


 ●技術は時代の要請

  似たような技術は、どこかで出てくる。

  似たような技術どうして、競争に。
  そして、最適化の淘汰の中で、一つに集約されるもの。


 ●野球の試合

  アウトとセーフの差。
  その差はほんの一歩、ほんの瞬間。

  しかし、ゲームに及ぼす影響は、とても大きい。


 ●技術競争も同じもの

  アタマ一つでる事。
  人より一歩前にでる事。

  その差はわずか。
  しかしそれで結果は、大きく変わる。

  わずかな差を勝つこと、それが重要。


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 編┃集┃後┃記┃
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  予定調和という考え方があります。

  たとえ、過去に遡ってアインシュタインを抹殺したとしても、
  相対性理論は遅かれ早かれ、提唱され、原子爆弾は作られただ
  ろうと言われます。

  あの時代を検証すれば、周囲の理論、解明された現象から、相
  対性理論が導き出されるのは、すでに時間の問題であったとい
  うことです。


  確かに科学技術の発見、発明は時代の要請です。

  その意味から、技術屋の仕事、"たとえだれであっても、その立
  場になれば、それなりに結果を出すもの"とも、考えられます。

  しかし、実際にその立場になった者は、そのような"だれがや
  っても、似たような結果"という、予定調和は考えません。

  そして、ほんの僅かの差の"セーフ"を求めて必死に努力します。
  その日々は、本当に泥臭い作業の連続です。

  しかし、それが技術屋の本能だと、思うものです。


  では、また次回、お会いしましょう。


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