『第32号:金になることは発達する』


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   鉄の厨房:金になることは発達する

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 ●技術は人間社会の分業の一つ

  モノは人の役にたつ事で、存在の意味がある。
  人の必要としているものを、作り出す事が技術の使命。

  多くの人が必要と思えば、その品物はそれだけ売れる。
  売れたお金のぶんだけ、世の中に広まっていったこと。


 ●同じものであれば

  "より安く、より便利に"は世の法則。
  そして、そうするところに、人の知恵は集約される。

  お金になるなら、いろんな人が知恵を出す。
  多くの人が考え、工夫する事、それだけお金が入るもの。

  3人集まれば文殊の知恵。

  多くの人が集まる分野、猛烈な勢いで発達する。
  そして、"より安く、より便利に"が実現する。


 ●科学技術の発達も

  お金になるものは、発達する。
  お金になるということ、多くの人がそれを欲しがること。

  人にとって、価値のあること、欲していること。

  お金になるなら、驚くほどのことが、解明される。
  市場が大きいことには、それだけの力、あるもの。


 ●つまらないことでも

  それを望む人が多ければ、それに関る人も増えていく。
  関る人が多くなると、検討はさらに詳細、精緻になっていく。

  どうでもいいと思うことでも、多くの人が検討する。
  そして、驚く速度で発達する。

  そこから、新たな技術の種がでることも。


 ●市場性のない現象

  そんなこと、あたりまえと思うことでも。
  意外なくらいに、わかっていない。

  科学技術の発達、興味だけでは、限界あるもの。
  一人の知恵では、しれたもの。


 ●振り向きもされなかった

  そんな現象も、市場性が発生することも。
  市場性の無いときに、それに関る人はしれてる。

  お金にならないこと、やっても食っていけないもの
  そのリスクを取るには、資本力が必要。


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 編┃集┃後┃記┃
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  今の日本、大きな産業に、自動車が挙げられると思います。

  おそらく自動車に関すること、ホント枝葉末節と思われるも
  のまで、研究対象になっていることでしょう。

  ずいぶん前に、駆動ギヤの発生騒音をコンピューター解析し、
  特殊規格のギヤを採用すると、聞いたことがありました。

  今でもやっているのか、わかりません。
  もしかしたら、すでに常識になってるかもです。

  タイヤの溝。これも、そこに閉じ込められる空気の断熱圧縮、
  膨張をコンピューター解析して、騒音の少ない溝パターンを開
  発していると、聞いたことがあります。

  個人的にはドーでもいい事だと思いますが、それが売れるもの
  であれば、研究対象になる。それだけ、お金をかけられるとい
  うことです。

  それこそ、ドアの開閉音まで、研究対象になることでしょう。


  一方、たとえばボールの運動解析。

  ボールを回転させてバウンドさせる。次は回転が逆になる。

  小学生の頃、ゴムボールで遊んだ事があれば、ほとんどの人が
  経験した現象だと思います。

  以前、その力学的な考察を、調べたことがありました。
  しかし、満足できるような回答は、見つかりませんでした。


  そんなこと、解析してお金にならないから、だれも解析しない。
  それが世の中だと、思ったもの。


  では、また次回、お会いしましょう。


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