『第15号:コピー部品』


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   鉄の厨房:コピー部品

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 ●ものづくりの仕事につきもの

  この品物のコピー、作りたいの依頼。
  装置そのものの、コピー。
  これは問題が発生するので、原則不可。

  多いのは、装置の中の消耗部品。
  正規品、メーカーから買うのは高いので、コピー部品の製作依頼。

  大手の会社から、依頼受けるもの、案外多い。

  大手の場合、全てをクリアーして依頼してくるから、安心してを請
  けることができる。

  大手の場合、しっかりした技術者が担当するので、使用条件もはっ
  きり提示してくれる。こちらのリスクは、ほとんどない。


 ●工場仲間からくる依頼

  やはり、部品のコピー依頼、多い。
  正規での価格を言って、どれくらいで出来るものか、聞いてくる。

  販売ルート、大きなもの、持ってるわけではない。
  本人こちら共に、ちょっとしたこずかい稼ぎ。

  ただし、品物作ったら、実際使えるかどうかのテストが必要。
  テストできなければ、作れないと言う。


 ●お客さんや取引先の紹介でくる依頼

  他でトライしたけど、原因不明でうまくいかない。
  そんなもの、もちこまれることが、多い。

  逆に、簡単に作れる部品、どこでも作ってしまうもの。

  使用状況、それによって、コピーするのも、方法が変る。
  単に寸法を、ノギスやマイクロメーターで測定しても、コピーで
  きないものがある。

  ものづくりのポイント。それは、製作誤差とのかかわり方。
  どの寸法を守り、どの寸法は誤差を持たせる。

  それが決まらないと、機能する部品は作れない。

  原因不明でうまくいかないコピー部品。
  それを無視して、単に形をまねたもの。


 ●コピーの依頼

  お客さんも専門家なら、話しがはやい。

  コピーできる限界と、可能、不可能の話しがすぐに通る。
  シロウトの持ち込み案件、話しが通りにくいので面倒。

  見た目だけ同じに作っても、機能しないものは、意味がない。

  意味ないものでも、作るにはお金がかかるもの。
  だから、相手を見て、作るかどうかの判断をする。


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 編┃集┃後┃記┃
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  機械のコピーと言うと、今は中国が良くとり上げられます。中国に
  機械を輸出すると、全部コピーされてしまうと言います。

  ちょっと前の日本も、同じこと、言われたものです。
  私が就職した会社、先輩たちは、写真にモノサシをあてて、コピー
  したと言ってました。

  ウチのような零細企業の場合、自社でオリジナルの機械を開発する
  資金力はないです。

  必然的に依頼仕事が大半なのですが、コピーの依頼も多いものです。

  ただ、コピーするのも、機械の場合、機能しなくては意味ないので、
  技術、知識は必要ということになります。


  では、また次回、お会いしましょう。

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