『第5号:請けられない仕事』


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   鉄の厨房:請けられない仕事

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 ●機械製作の仕事、いろいろと問合わせを受けるもの。

  図面はあるが、作れるか?という問合わせが多い。

  大手の図面を持って来る人。ふつう"ブローカー"と呼ばれる。

  いっぽう、自社設計の図面を、持って来る人もいる。


 ●取引する、しないは別として

  図面を見て、見積検討はする。


 ●一品料理の受注生産

  たとえ大手が書いた図面でも、作れないものも多いもの。

  お客さんと直接話しができ、製作についての調整が可能なら、
  大手の図面は、だいたい作れるものになる。


 ●しかし、大手の図面を持って来る人

  自分を飛ばして、仕事をされるのが困るらしい。
  直接やりとりしていいと、言わない場合が多い。

  すでに何社も間に入っていて、とてもじゃないが、直接は話し
  ができない場合もある。

  もちろん、その人がきちんと判断してくれる。
  内容を理解して、お客さんに問合わせしてくれる。

  それならOK。


 ●図面を見てある程度、判断できる

  しかし、作りはじめると、疑問点が必ず発生する。

  直接話しができないのなら、単純な部品作り意外は断る。
  町工場に、疑問点を自分で判断するリスクは負えない。

  そんな仕事、最初から請けないのが、正解。トラブルのモト。


 ●いっぽう、自社設計の図面を持って来る人。レベルはさまざま。

  シロウトさん、設計会社に丸投げして、図面を作る。そんな場合、
  自分で持って来る、図面の内容、理解してない人、多いもの。


 ●この場合も、仕事は請けない。

  シロウトさん、図面に疑問が出た時、変更の判断を、だいたい
  こちらに振ってくる。そのリスクは、とても負えない。

  で、設計会社に丸投げの図面、だいたいロクなものじゃない。

  加工不能から、組立て不能、動作不能まで、ありとあらゆる設
  計不備が入ってるもの。100%間違いない。


 ●自分は理解しないで

  あちこちに丸投げで機械を作って、それで儲かるはど、甘くはない。

  何の役に立たない機械作って、大損するのがオチ。


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 編┃集┃後┃記┃
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  ブローカーなどと言うと、悪いイメージを描くかたもいると思
  いますが、決してそんなことは、ありません。

  長い間、ブローカーとして堅実に、仕事をされてる方もいて、
  お客さん、業社それぞれから、厚い信頼をされてる方もいます。

  しかし、図面を右から左に流せば、鞘取りできると思ってる、
  程度の低い人も多いものです。

  まあ、いろいろな人がいるわけです。


  では、また次回、お会いしましょう。

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