『第2号:料理人は材料にこだわる』


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   鉄の厨房:料理人は材料にこだわる

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 ●ものづくりにおける基本、それは材料

  材料の代表選手はもちろん、鉄。しかし、鉄はJISで規定されて
  るだけでも、数えきれないくらい、いろいろな種類があるもの。

  その、特性を覚えなくては、料理人になれないと思うのは、遠回り。
  どんな世界でも、覚えきれないくらい、多くの種類はあるものです。


 ●理解の基本は、大きくとらえる事。

  料理でも、肉と魚と野菜。基本的な事を押えれば、だいたいの
  イメージはわかるもの。肉料理で野菜の味はしないもの。

  大きくとらえた後で、それぞれの細かい味付けの特性を理解する。
  多くの種類があるようでも、その特性は想像がつくようになります。


 ●鉄の基本、それは炭素

  炭素が多いと、粘りがなくなり、固くなる。
  焼入れができる。
  溶接は難しくなる。
  
  炭素が少ないと、粘りがでて、やわらかくなる。
  焼入れはできなくなる。
  溶接が簡単にできる。


 ●極端を考える

  一番炭素が多いものは、鋳物。

  鉄瓶や風鈴とかの材料。

  そして、たたくと割れる。曲げることはできない。

  まるで、石のような感じ。


 ●やわらかいほうは

  ジュースの缶。

  たたけば曲がる。プレスで伸びて、形になる。

  そうとう曲げないと、割れたり破れたりしない。


 ●中間の品物

  鉄を削るやすりなど、"鉄"を加工するのに使う"鉄"
  これはは炭素が入って、焼入れしたもの。

  やすりなどは、無理に曲げると折れる。

  刀もおなじ。包丁も(しつこい?)


 ●料理には調味料が必要

  炭素の特性、焼き入れ性、固さを調理するのが、クロム、モリ
  ブデンなどの特殊元素。いわばスパイス。

  料理も、調味料の入れ方で無限の味が種類ができるもの。

  鉄も、スパイスの入れ方によって、無限の鋼種がつくられる。


 ●単純な特性じゃ、面白くない

  料理も塩と砂糖。同時に使う。甘くて、辛くて、しょっぱくて。
  微妙なバランスが大切。

  鉄も、固いだけ、柔らかいだけ。でも、それだけでは・・・。


 ●たとえば鉄道のレールや車輪

  表面は硬く、磨耗しないこと。

  内部は粘り強く、割れないこと。割れたら、大事故・・・

  欲しい特性に合せて、スパイスを調整、それがJISの鋼種

 

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 編┃集┃後┃記┃
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  なんとか、発行にこぎつけました。まだまだ書くのは、苦労です。

  でも、わからないと思ったら、それは、私の頭が悪くて、上手
  に説明できてないだけ。そうなのです。

  昔から、本を読んでわからない時は、書いてる人の頭が悪い。
  だから、理解できないんだと、思ったものです。

  で、それは100%正解です。

  自分に分かるように説明できる、そんな頭のいい人間が世の中
  にいないだけ。そう思う事が大切だと思ってます。


  では、また次回、お会いしましょう。

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