『第1号:素材の王様、鉄』

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 ★鉄の厨房:素材の王様、鉄
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 ●鉄、それは神からのプレゼント

  鉄は地球の組成で、2番目に多い元素です。

  ですから、地球上に暮らす生命は、そんなに多い元素を有害な
  ものとは、しませんでした。逆に、必須のものとしてきました。

  当然、人間の体にも、鉄は取り入れられてます。
  そう、血液の中で、酸素を運んでいるのは、鉄です。

  そして、人間はその豊富な素材"鉄"を使い、文明を作りあげました。


 ●ものづくりの仕事。

  自動車、電車、ビル、掃除機、時計・・・。
  現在のくらしは、"もの"を切り離しては考えられません。

  そんな"もの"を作ることを、仕事にしている、そんな世界があります。

  もちろん、そこに使う素材は、鉄ばかりではありません。

  しかし、ものを作るうえで、一番多く使うのは、鉄であり、それを
  加工することが"ものづくりの仕事"と言えることが多いものです。


 ●鉄の特徴

  鉄は素材として、素晴らしい特徴をそなえてました。

  "鋼のボディー"の言葉が示す、強く、頑丈な特性。

  "ヤキを入れる"、"ヤキをなます"の言葉が示す、熱を加え
  る事によって、その特性を、変えることができること。

  炭素という、どこにでもある元素によって、硬さ、粘りの特性を、
  大きく変えることができること。

  そんな鉄の特徴が、加工のしやすさ、しにくさにあらわれ、
  多くの鉄の料理人へ、その奥の深さを、思い知らせるのです。


 ●鉄を加工する

  人間はだれしも、腕は2本、指は10本。それだけです。

  しかし、鉄という手で切ったり、破いたりできないものを、
  そんな人間が加工します。やはり、腕は2本、指は10本。

  そのためには、道具をつかう、熱をつかう、いろいろです。

  もちろん、その方法は時代によって変わるもの、変わらないもの、
  学問にまでなったもの。これもいろいろです。


 ●動きは単純

  ものづくりの作業。

  それは素材を、切る、曲げる、削る、つなぐ(組み立てる)

  それだけです。もちろん、色をつける、熱を加えるなどもあります。
  しかし、形を作る作業は、単純な作業の組み合わせです。

  その単純な作業の中に、ちょっとしたノウハウが隠れている。
  それが、ものづくりの奥の深いところなのです。

  食品の料理は素材を、切る、まぜる、熱処理(煮る、焼く)です。
  やはり、その単純な作業に、奥の深さがあるものです。


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★編集後記

  最近まで"ネットで稼ぐ"系統のメルマガを、購読してました。
  どれも、"簡単に、楽して儲かる"ってのが、売りのようです。

  ですけど、私のように、ものづくりの仕事をしていると、
  "時間単価はいくらになるか?"をまず最初に考えます。

  どれも、それほど"簡単"でも"楽して"でもなさそうです。
  そうです、パートでもしてる方が、確実に儲かるかも?ですね。

  ジョークに、"ゴールドラッシュの時に、一番儲けたのはだれ?"
  に対して、答えは"金を掘る道具を売った人"というのがありますが、
  限りなくそれに近いものを感じます。